ゴッホを知る 6
次のようなことばは、アルル時代のひまわりの絵の、あの見事な黄金色の背後に閉じこめられていたものが、今やゴッホの自覚的な主題となったことをうかがわせるでしょう。
「仕事は順調に進んでいる。
いま発病数日前に手がけた或る画布にとり組んでいる。
これは草を刈る人の習作で真黄色、恐ろしく厚塗りをしてあるが、モティーフは美しく単純だ。
つまり、ぼくは、この草を刈る人のなかに・・・
炎熱のもと仕事をやりとげようと悪魔のように闘っている朦朧とした人物のなかに・・・
人間は彼が刈る麦みたいなものだという意味で、また死のかげを見たのだ。
だから、l言わば、これは前に試みた種まく人とは反対のものだ。
しかし、この死のなかには、何ら陰響なものはなく、純金の光にあふれた太陽とともに、明るい光のなかでことが行われるのだ」。