オーストラリアの文学「国際派作家とノーベル賞作家」・・・その2
クリスティナ・ステッドの主要作品であるr子供たちを愛した男』(1940)や『愛のためだけに』(1944)は、親社会、国家など、個人を圧迫する様々な束縛から自由になることを追求するものであり、オーストラリアの特質に限定されることのない普遍的なテーマが扱われており、物語のプロットよりも心理的、哲学的要素に重点がおかれ、作品が書かれた当時のヨーロッパで主流をなしていたモダニズムの系譜を引くものでした。
ステッドが生涯のほとんどを外国で過ごし、出版されたほとんどの作品がアメリカかイギリスで出版されたということもあって、国内では彼女をオーストラリア作家として認めないという風潮も一時期ありました。
しかし、現在ではオーストラリア文学史のなかでも重要な作家としての地位を確立しています。